タイのすごさはイベントを立ち上げる力

タイの病院に配属されて9か月、毎週のようにいろんなイベントに参加している。
公立の病院がいろんなイベントを打ち出すなど、日本ではあまり見たことのない光景だった。
よくもまぁこれだけ様々思いつくものだといつも感心する。
その回数の多さからか職員の皆はイベント慣れしていると思う。
例えば飾り付け。



イベント設営に関してはもうプロだと思う。
一番感じるのは、風船を使ったゲート作り。
風船を膨らませて、縛って、飾ってまでの作業がスムーズ過ぎる。
しかし一方、当日の段取りはというと「?」と思う面もある。
受付、整列、順番・・・など、実際にイベントが始まる時にはぐちゃぐちゃっとすることが多々ある。
もう少し準備すれば最初からなんとかできるのではと思う時もあるが、結果的に成功するのだからまぁいいかという、まさにタイの何事も「マイペンライ」(訳:問題ない)精神である。
公立+私立の病院共同イベント

先日、公立病院と私立病院が共同で行うイベントに参加した。
公立病院は、タイ式マッサージや鍼灸、リラクゼーションリハビリを提供。
私立病院は歯科、薬剤を提供。

無料で行われる受診イベントである。
無料とあってか、会場の学校は一日中人でいっぱいであった。
単純に考えてこのように、無料で歯科検診を行ってくれたり、タイ式のマッサージを行ってくれたりするのは地域住民としてはありがたいだろう。
日本ではなかなか見られない光景である。



タイの地域包括ケアシステム

また違う日には、高血圧を持つ糖尿病患者に向けたイベントが行われた。
疾患と向き合い、どのように改善していけばいいのかを知ることができるこの機会は患者にとって有意義であると考える。
これもまた病院が地域住民に向けた取り組みとして行っている良い例であると思う。
栄養について、運動について、リラクゼーションについていろいろな観点から学ぶことができる。


私が日本の病院に勤めていたときには、病院とコミュニティの関係がここまで密接につながっている様子を見たことが無かった。
日本では、地域包括ケアシステムと言って、病院や施設、地域が一体となり支えあうシステムを作ろうとしているが、タイのこのコミュニティ病院の方がよほど地域と一体になったシステムを構築できているような気がする。
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