先日、所属先の病院で避難訓練が実施された。
避難訓練といえば、みなさん学校や職場で経験したことがあるだろうが、タイのそれは訳が違う。
まず、丸2日間に渡る避難訓練は、座学と実践が合わさった一大イベントなのだ。
そしてそれは、一つのエンターテイメントだった。
病院が火の海!?

1日目は、午前中に消防隊員からの座学が行われた。
火の回り方が・・酸素量が・・・、意外と専門的な化学知識が必要な講義で、タイ語だと尚更その内容を理解することが困難だった。
あと、どうやら消化器には3種類あって色が違うらしい。
日本に緑の消化器なんてありましたっけ!?
午後からは、消火訓練。
実際に、病院の駐車場にて炎を作り出し、職員が消化器で消火の実践を行うというもの。
この時期、タイは真夏で40℃近い暑さの中、さらに燃え盛る炎は暑さを増した。
真っ赤な炎と黒煙の中、職員は懸命な消化活動を行っていた。
一歩間違えば、病院に引火するのではと思うほどの炎の量を見てもさすがタイ。
実際により近い形で訓練するのである。

しかし、感想を一言で言うとすれば、「熱い」。
この時期にやらなければいけないのかと思うほど熱い。
でも、実際の火災なんて時期は関係なく起こるものなのだから、これもまた訓練なのだろう。
5階から飛び降り、救出

2日目は、放水車が出動。
実際に病院に水をぶっかけます。
それから病院内から外へ逃げ出すまでの一連の流れを訓練。
これがまたタイらしく、リアルを追求するのか楽しむのか、まず怪我人メイクを施します。
傷だらけだったり、すすだらけだったり、この見た目重視ですべて楽しいイベントと化してしまうこれこそがタイ人なのだと思い知らされます。
実際に救急車も出動します。
救急車に運ばれる患者役もまた迫真の演技でぐったり感をだしたり、酸素をしたり。
一番見ていて怖かったのは、5階からロープをつなぎ、ストレッチャーをロープで括り付けて下りたり、ジップライドのように滑り降りてきたり。


私が日本の病院で勤務していた頃は見たこともない光景に終始驚きでした。
よく言えば、この方式はリアルに実践をできる感覚を養えるのでしょう。
日本との違いですね。


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